「図書コンシェルジュ」は、毎月、図書館職員がおすすめの本を紹介するコーナーです。
《一般書文学》、《一般書》、《児童書》、《絵本》から1冊ずつ紹介しますので、ぜひ皆さんも読んでみてください!貸出中の時は、予約ができます。
《一般書文学》
『有頂天家族』 森見 登美彦/著 幻冬舎 京都の糺ノ森に住む、狸の名門 下鴨家四兄弟の父 総一郎は罠にかかり狸鍋にされてしまった。下鴨家は狸鍋にされてしまった父を間抜けだと他の狸たちから笑われてしまう。下鴨家の四兄弟、長男 矢一郎は真面目だが土壇場に弱く、次男 矢二郎はカエルに化けて井戸の中で引きこもり、三男 矢三郎は面白いことが好きでいつもどこかで誰かを化かしまわり、四男 矢四郎は化けるのが苦手な未熟者。この四兄弟は下鴨家のタヌキの誇りを取り戻すことができるのか。京都を舞台に、天狗や人間を巻き込んだ大騒動が始まる。
(対象 一般)
《一般書》
『生活を究める』 渡邊 恵太、トミヤマ ユキコ、高橋 龍三郎/著 スタディサプリ進路/編 ポプラ社
様々な分野の賢人の生き方が描かれた「三賢人の学問探求ノート」シリーズ第5巻です。今回の三賢人のうちの一人が、少女マンガを専門とする日本近現代文学研究者のトミヤマユキコ先生。そのどん底をあじわった生き方を知れば、「集団の中にいつも自分の居場所がない」という不安を解消できるかもしれません。
進路の選択をしなければならないときだけでなく、今の自分の生活を見つめ直したいときにヒントを与えてくれる1冊です。これまでの自分の見方を変え「!」を見つけてみませんか?
(対象 一般)
《児童書》
『ガンバとカワウソの冒険』 斎藤 惇夫/作 薮内 正幸/画 岩波書店
ネズミのガンバは、行方不明のネズミのナギサを探すうち、絶滅したはずのカワウソに出会います。カワウソを、伝説の川 「豊かな流れ」 に送り届けようとするガンバたち。おそろしい野良犬から逃げながら、生き残っているかもしれない他のカワウソを探します。ガンバたちは最後までカワウソを守り切ることができるのでしょうか?
個性豊かな15匹の仲間のやりとり、助けてくれるカモメのキマグレとの出会い、犠牲を出しながら崖を越えるシーンなどが読みどころです。
(対象 小学低学年から)
《絵本》
『空とぶ馬と七人のきょうだい ~モンゴルの北斗七星のおはなし~』
イチンノロブ・ガンバートル/文 バーサンスレン・ボロルマー/絵 津田 紀子/訳 あかつき教育図書
7人の美しい王女が鳥の王に捕まり、空に連れさられてしまいます。そこで、不思議な力を持った7人の兄弟が、空とぶ馬に乗って王女を助けに行くという、夜空が素晴らしいと言われている国モンゴルの民話です。絵も色も明るく、はっきりしていて、とても読みやすい絵本です。北斗七星のおはなしですが、思わぬ展開が待っていますよ。
今月23日には、図書館多目的ホールで、同じモンゴルのおはなし「スーホの白い馬」を、岐阜県図書館名誉館長で女優の紺野美沙子さんが朗読されます。この機会に、モンゴルの世界に触れてみませんか。
(対象 小学低学年から)