「図書コンシェルジュ」は、毎月、図書館職員がおすすめの本を紹介するコーナーです。
《一般書文学》、《一般書》、《児童書》、《絵本》から1冊ずつ紹介しますので、ぜひ皆さんも読んでみてください!貸出中の時は、予約ができます。《一般書文学》
『風が強く吹いている』 三浦 しをん/著 新潮社 お正月、ゆっくりテレビを見る時間が増えますね。そんな中、箱根駅伝をご覧になる方も、少なくないでしょう。 今回紹介する『風が強く吹いている』は、まさに箱根駅伝に挑む青春小説です。
陸上経験者2人に素人同然の8人を加えた寄せ集めの10人が、箱根駅伝出場を目指し奮闘します。10人それぞれの姿が詳しく描写され、まさに箱根駅伝を間近で見ているような、手に汗握る臨場感を味わえます。
長距離を走ることを生きることにたとえ、生きるために必要な本当の強さとは何かを、駅伝を通じて伝えてくれる一冊です。
(対象 一般)
《一般書》

『裁判長の沁みる説諭 ~刑事法廷は涙でかすんだ…~』 長嶺 超輝/著 河出書房新社
「裁判官」についてどのようなイメージがありますか? 実際の仕事ぶりを目にする機会がないため、多くの人はお堅い、近づきがたいといったイメージを持っているのではないでしょうか。また、裁判官も目立たず粛々と事案を片付けることがほとんどです。
数多くの裁判の傍聴をした筆者は、判決後までを視野に入れ、将来の犯罪を少しでも減らすために働きかける裁判官がいることを知ってほしいと、「30の罪」に対して示された「30の聖断」を紹介しています。
誰しも望んで被告人席に立つことはないでしょう。犯罪に手を染めてしまった当事者の背景に踏み込んで、ときに厳しく、ときにやさしく語りかける説諭。人を裁き、許すとはどういうことなのか考えさせられます。
(対象 一般)
《児童書》

『はじめてのこままわし ~初級のワザとあそび~』
日本こままわし協会/著 いかだ社
1月に入ると“和”を感じる行事が沢山ありますね。その中でも代表的な行事と言えばお正月です。
みなさんは、お正月になると、どんな事をして過ごしますか? 今の時代は、テレビゲームなどをして過ごす人も多く、昔ながらの伝統的な遊びなど知らない子供たちも増えているのではないでしょうか。
この本は、日本と世界のこまの紹介に始まり、小学生からお年寄りまで一緒に楽しめる、こまの基本的な遊び方や、こま回しの技まで、分かりやすい写真と絵で教えてくれます。
こまに慣れてきたら家族とできる、こま迷路や、こま鬼ごっこなど、こまゲームも沢山紹介されています。
今年は、家族と競い合って、昔ながらの遊び、こままわしをしてお正月を楽しく過ごしてみませんか。
(対象 小学中学年から)
《絵本》

『きみとぼくがつくるもの ~いっしょにみらいをいきていくためのけいかく~』
オリヴァー・ジェファーズ/作 tupera tupera/訳 ほるぷ出版
おとうさんから、幼いむすめに語りかける絵本です。「いっしょに未来を生きていくための計画」とあるように、これから大きな世界で生きていくむすめに用意した物とは・・・。
一緒に暮らしていく家から始まり、身を守るための高い砦。でも、「周りにいるみんなが悪いとは限らない。」と、みんなをなかに入れてあげるための入り口も作った。
いつか、なにもかも失ってしまった時のために用意したものは、一番だいじな物をしまっておける小さな小屋。あったらいいな、こんな物。と思うものでいっぱいです。
おとうさんの限りない愛を、家族みんなで感じてみてください。生きる力が湧いてくる絵本です。
(対象 2歳から)
<バックナンバー>
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